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2005/10/31

十八番のパーコと自家製麺

賀に突如としてオープンした一軒の店。
「十八番」という名前のラーメン店です。
外観は正直なところそそる感じがしません。
そしてそれは中に入っても同じです。
パソコンの基本フォントそのままで打ち出された
無味乾燥的なメニューが寂しげに張られています。
美味しそうな雰囲気がしない店ってありますね。
この店はそういうオーラが出ておりました。

しかしそのメニューの中に、目を引くものがありました。

パーコメン 850円

パーコーではなくてパーコ。ぺーでもなくてパーコ。
パーコといったら林家と相場は決まっておるのです。
冗談はさておき、ご主人にパーコメンって?と聞いてみました。
すると「豚の唐揚げが入ってるよ」とのこと。
をを、やはりパーコー麺、漢字ならば排骨麺なのであります。
ここはやはりこのパーコさんを頂かねばなりますまい。
ちょっとここらへんで期待度が少し上がりました。

小さなカウンターのみの店内に客は私だけ。
あとは厨房の中にご主人、カウンターに奥様がいます。
厨房に面したカウンター越しにラーメンを作っているご主人。
目の前で自分のための料理が作られているのっていいですよね。
いわゆる中華鍋にはなみなみと油が注がれていて
その中で衣のついた豚肉が深い音を立てて揚がっていきます。
世の中には「美味しい音」というものがいくつもあると思いますが
この揚げ物を揚げている時の音ってかなり上位ですよねぇ。
この音を聞いてまた更に期待度が上がります。

ohakopほどなくして「パーコメン」が登場。
丼の上には大きな豚肉が4枚乗っています。
揚げたてで熱々ながらカリッとしたというより、
衣がゆるゆるでスープ染み込んで余計ゆるゆる、
なんとか必死に衣が豚肉にへばりついていて、
いやん、見ないでん♪みたいな(バカ)
セクシーさを持ったパーコでした。
このセクシーパーコの姿を見たことで
更に期待度がアップしていきます。

いわゆる中華のパーコーというよりはむしろ
食感的にはイタリア料理のピカタに近い仕上がり。
しかしそれなりに厚さを持った熱々の豚肉は
しっかり味がついて大変美味しいです。
ただ一枚が大きいのでちょっと食べづらく
出来れば包丁を入れていただけると
より食べやすかったかも知れません。

しかしこのパーコちゃんを味わったことで
あまり美味しそうに感じなかった最初のイメージが
どこかへ吹っ飛んでしまいました。
これはなかなか旨いんじゃないか?

スープはゲンコツに鶏ガラを使った清湯系のスープですが、
それだけでは物足りないからと豚足も寸胴に投入しているそう。
いわゆるあっさり味ではあるのですが、濃度や粘度もあり
さらにそこにパーコの油も溶けていくので、
結構どっしりとした味わいになっているスープです。
そして醤油の味わいは結構甘めのチューニング。
ついつい後をひくスープになっています。

そして麺を食べてみると、この麺の食感がすごくいいんです。
これは自家製?と思い尋ねたところやはり自家製麺なのだそう。
実はこのお店は隣りの日本蕎麦店「蕎麦処富士」のご主人が
蕎麦店を2代目に任せるようになったことで暇になり、
半分趣味感覚で始められたラーメン店なのだそうです。
なるほど、だからこそ醤油の味わいも甘めなのですね。
蕎麦職人が打った中華麺は、どことなく蕎麦を想起させますが
柔いようでいてしっかりと弾力を持った面白い食感の麺でした。
蕎麦のようでありながら蕎麦ではなく中華麺になってます。

「麺についてはね、悪いけど自信があるよ」と笑顔で語るご主人は
長年日本蕎麦を打ってきた経験と自信に溢れていました。
蕎麦の打ち方と中華麺の打ち方の違いなどについて
熱く語る昔気質のご主人のお話を聞きながら食べるラーメンは
価格に十分見合った美味しい、上質な一杯でした。

【十八番@都賀レポ】

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