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2005/03/03

工藤の鮭チャーシュー

通に工藤という男がいます。
拉通は土日限定営業という特異な営業形態ですので
彼は平日、ラーメン劇場内の竹麓輔商店で店長を務めています。

彼と出会った当初はおよそオリジナルラーメンなど
作るような男ではなかったと思います。
オープン当時からフットワークの軽かった川崎に比べて
明らかに工藤は保守的な男でした。
しかし2年近く拉通を続けていく中で
ずいぶんと彼も変わりました。

これまでもFC店というスタイルの竹麓輔商店でありながら
本部に交渉して、千葉独自のメニューを認めて貰ったことがあります。
それが「濃厚BLACK」というメニューです。
竹麓輔商店で人気の「濃厚とろ味噌」に自家製のマー油を加えたラーメン。
これが今一番人気で、本部が逆にレシピを聞いて
むつみ屋にフィードバックした程のメニューです。

そして昨年のクリスマスイブ。
やはり竹麓輔の味噌ラーメンをベースにした
「きよしこの夜」という限定ラーメンを創作しました。
クリスマスらしく、華やかで可愛らしい一杯は
イブ1日限定ながらも好評だったようです。

そんな工藤が、今度は春限定でラーメンを作ることになりました。
竹麓輔商店が入っているラーメン劇場では
明日4日より1ヶ月間「桜まつり」と称して、
入店する各店により春の限定ラーメンが競作されるのですが
そのメニューを創作することになったのです。

通常むつみ屋の創作コンテストなどで
各店が出すラーメンの大半は、ベーススープはそのまま使い
上に乗せる具や油で変化をつけています。
しかし工藤が今回取り組んだ創作メニューは
通常の竹麓輔商店で出しているスープは一切使わず、
スープから別寸胴で取ることになりました。

takerokusuke「神春(しんしゅん)淡麗」と名付けられた一杯は
鶏などをベースにしたあっさり清湯スープで
コクもあり、いいスープだと思います。

味の決め手になっているのは鮭冬葉の油。
昨年より拉通で「鮭ラーメン」を開発していたのですが
(残念ながらまだ完成には至っていません)
その時に使っていたのが鮭冬葉の油なのです。
独特のうま味を持った、非常に面白い油で
魚でありながらも動物系のような深いコクを持っています。
昨年札幌の「弟子屈」でやはり鮭冬葉を使っていて
その方向性に間違いがなかったことを確信したのですが
工藤は拉通で完成する前に竹麓で出しやがった(笑)

しかし今回のラーメンで特筆すべき点は油ではありません。
工藤が今回のために考案した具材、「鮭チャーシュー」がポイント。
ほぐした鮭の身と豚背脂をフードプロセッサにかけてミンチ状にし、
固めたものを一枚一枚丁寧に焼き上げるのですが、
程良い脂分があって、ジューシーで、率直に言って美味しい具でした。

身内というか、私は基本的に工藤や川崎の作るものに対して
これまであまり褒めたことはないのですが、
この鮭チャーシューはよく出来ていると思います。
どちらかといえば保守的だった工藤が創作した具は
驚くほど革新的な、斬新な鮭チャーシューでした。
今多分色々なものを考えるのが楽しい時期なのでしょう。
工藤の創作魂はまだまだ収まりそうにありません。

【竹麓輔商店@ラーメン劇場レポ】

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