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2005/02/04

好の迷い

kooの榊原さんが迷っています。
96年に国府台に開業したラーメン好は県内のラーメン店で
最初に都内など近隣のラーメン好きの方たちに
注目された店なのかもしれません。
そして満を持して昨年津田沼に移転。
10年選手のベテラン、榊原さんが迷っている。

昨年末のコラボレーションに参加した榊原さん。
13湯麺の松井さんや、みたけの池田さんなどと
試作を重ねる中で、よくも悪くも色々なアイディアを掴んでしまった。
それを試したくなるのは、ラーメン職人の性なのかもしれません。
今年に入ってから、スープの改良に着手しました。
コラボレーションにお声掛けした当事者ということもあって
責任感の強い私は(笑)連日のように好で試作しています。

よくラーメン店で意見を聞かれることが多いのですが
基本的な立場としては、外野は口を出さない主義ですので
美味しかった部分についてしか話をしません。
しかし懇意にしているお店の方に聞かれた時や
試食会などのように明確なテーマがある場合
お店の方が求めている「マイナスのファクター」を
あくまでも一個人客としての立場で発言するように心がけています。
いろいろな人の異なる嗜好や意見を集めて、
それらを勘案して最終的に何を取るかはラーメン店の仕事。

試作段階で好のラーメンで僕が「個人的に」気になったこと。
それはバランスでした。
房総地どりのガラを何十kgも入れたスープなのに
具材の味付けで使ったゴマ油の味と香りが支配してしまったり
大量の茹でモヤシが乗っていて風味を損ねていたり。
だったらスープはそんなに気合い入れなくてもいいでしょうし
スープを活かすなら他の味を考えた方がいいでしょうし。
そんなこんなで1ヶ月近く試作を続けていく中で
スープの甘さをしっかりと感じられるバランスのラーメンに
なりつつあることは確かです。

しかしバランスがいいラーメンが受けるとは限らない。
いい素材を使ったラーメンが売れるとも限らない。
売りたいなら客層や場所も考慮したラーメン作りが求められます。
私がプロデュースしたりアドバイスしたりする場合
そのプライオリティを明確にしておきます。
簡単にいえば、「お客の好きなラーメン」を目指すのか
「自分の好きなラーメン」を目指すのかということ。
これはどちらも正解ですし、出来るだけ両方を活かしたいもの。
しかし究極の選択としてどちらを選ぶ覚悟があるのか、ということです。

榊原さんは前者を選んで試作をしているようでした。
地元のお客さんに喜んで貰える味を模索していました。
しかしよく見ていると同じように自分の好きな味も求めてる。
ギリギリのところでその2つがせめぎ合っているように感じます。
その迷いが取れた時、好の塩ラーメンは劇的に進化するはず。
その日を楽しみにしながら、今日も深夜の好に足を運ぶのです。

【好@津田沼レポ】

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