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2005/02/21

ビジョンの検証

子屋で私が受け持っている講義の一つ。
「ビジョン検証」について、よく質問を受けます。
どんな内容の講義をしているのか?という質問です。
今日、正にその講義を寺子屋でやってきました。

これは一言で言うのは非常に難しいのですが
講義というよりもディスカッションに近い。
生徒さん一人一人に、自分が理想とするお店像を語っていただいて
それに対して質問を重ねていく中で、ビジョンを明確化して貰おうという
簡単に言えば、そんな内容です。

ラーメンに限らず、ビジネスを自ら動かす場合
明確なビジョンを持つということは重要です。
そのビジョンがしっかりしていないと迷う。
迷いは経営にも、もちろん味にも出てきます。

生徒さんのラーメンに懸ける想いが違うように
一人一人のプライオリティも違います。
自分はなぜラーメン屋をやるのか、を考えた時に
客の喜ぶものを作り食べさせることが第一義なのか
自分がこれだと思った味を広めることが重要なのか
それとも下品な言い方をするならば金なのか。
何が一番でも構わないのですが、
この順序がぶれてしまうことが非常に怖い。

もちろん理想の形態は
「自分がこれだと思った味」を出して
「お客さんが喜んで」くれて
「売上げが上がって儲かる」ことでしょう。
ギリギリまでそれを共存させようとする
これは当たり前のことです。

しかし、究極の決断というか、心づもりというか、
最後の最後で選ぶ価値観は何なのか。
これを絞り込んでおかないと、途中で色々な思いが交錯して
迷って訳が分からなくなってしまうのです。

実際にある生徒さんの考えた、自分の店のコンセプトとして
1 家族連れに愛される店にしたい
2 カウンター8席の店に
3 メニューは醤油と味噌の2種類
4 厨房に自分が入り調理担当になり、フロアに1名接客担当を置く
なんて例がありました。

1が出てきた理由は、店を住宅地に近い場所に予定しているからで
家族連れをターゲットにする、というのはもちろん理解出来ます。
2が出てきた理由は、経費面。人件費と家賃などを考えて
手狭なスペースで開業しようということです。
3はオペレーションの問題。メニューを増やせばそれだけ手間もかかる。
一人でやるには仕込も大変ですから。
4は一人でやるとラーメン作りに手を取られてしまう。
要はホスピタリティ・マインドからの発想でしょう。

もうお分かりかと思いますが
この4つは向かっている方向が違うので
どうしてもコンフリクトをおこしてしまいます。
家族連れをターゲットにしているならば
テーブル席なども考える必要があるかも知れませんし
メニューにもある程度の幅が必要かも知れません。
カウンター8席の店に果たしてフロア担当が必要なのか。
ここで取捨選択しなければいけなくなります。

自分は最終的に何を取るのか。
自分はどんなラーメン屋にしたいのか。
この検証を一人一人細かくやっていくのです。

具体的には
・店名・メニュー構成・メニュー名・店の内装外装
・ラーメンの実際(麺、スープ、具、味など)・CP
・店舗面積、レイアウト・立地・ターゲット客層
・目標客単価・目標日販・目標月商などなど…。
これらを勘案して、一つの方向性を探っていきます。

このコンセプトというか、自分の目指す方向が決まってくると
色々なことが全てその方向を向いて動かせます。
そうなれば迷いも少なくなりますし、戦略も立てやすく修正しやすい。
そこでこれを一人一人、一つ一つじっくり検証していくのです。
今日は飛ばしてやっても軽く2時間以上かかりました(^^;

つい人は周りに目をやってしまいがち。
他人のしていることが気になるのは分かります。
しかし大切なのは「自分が何をしたいのか」という主観的なスタンス。
「周囲との差別化」「周囲との比較」ももちろん大切ですが
まずは自分が目指すものをしっかり見据えるべきだと思うんです。
すべてはそこから。そうでないと比較すら出来なくなってしまう。

少なくとも寺子屋出身の方たちには
明確なポリシーを持ったラーメン屋さんを営んで欲しいと思うのです。
そしてそのプライオリティの一番上に
「美味しいラーメンを作ってお客様に喜んで頂きたい」とあれば
それが一番嬉しかったりもするんですけれど。

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