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2005/01/31

味玉フェチのわがまま

設5周年を記念して
何か企画モンをやろうかなと思いました。
もちろんこのブログもその記念企画の一環なのですが
そうではなくて、なにかラーメン屋さんと一緒に面白いことを。
かといって、CWのような限定ラーメンでは面白くないし。

私は自他共に認める味玉フェチで
ラーメン屋さんに行ったら必ずといっていいほど
味玉を頼む男なのはご存知かと思います。
そんな男がやっているHPの記念企画。
これはもう味玉しかないでしょう(^^;

というわけで、県内の人気ラーメン店さんに無理をお願いして
千葉拉麺通信5周年記念のスペシャル味玉を作っていただくことにしました。
期間は2/14〜20の1週間の中で任意の5日間。
(一応2/17が開設記念日ですので)
1日限定個数は原則5個。価格は原則50円。
5周年ということで「5」にこだわったルールにさせていただきました。

何軒のお店にこのわがままがお願い出来るか分かりませんが
詳細が決まり次第、HP本隊の方で発表したいと思っています。
皆でスペシャル味玉を食べに行きましょう♪

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2005/01/30

1年半

通という土日限定営業の
ラーメン店を立ち上げて早いもので1年半が経ちました。
開業してからこれまで何十種類ものラーメンを作り
お店のメニューとして並べてきました。

その中でも思い入れが深いラーメンが
やはり開業当初の看板メニューであった「黒拉」
ra2_kuro豚骨醤油ラーメンの新しいスタイルを作りたいと
今までのラーメンにはない方法論を使った一杯でした。
ガーリッククルトンやレタスといった斬新な具は
賛否両論が多々ありました。
しかしリピーターが多かったメニューでもありました。

常に新しい味を求め、挑戦し続けることが
拉通というお店に課せられたテーマだと
開店当初から決めていましたので
レギュラーメニューは定期的に総入れ替えするつもりでいました。
その結果、開業当初のメニューは4ヶ月程で全て姿を消したのでした。

その「黒拉」をいつか再びメニューに出したい。
それは初代黒拉をメニューから下ろした時から思っていたことでした。
ある程度経った時に作ったら、きっと味が進化するに違いない。
それは私を含め、川崎君や工藤君といったスタッフが
必ずスキルアップしているはずと思ったからでした。
今の私たちでは届かないところに、必ずいつか届くはず。
黒拉復活はそう思って温めていた企画でした。

そして1年半が経って、久々に黒拉を作ってみました。
懐かしさでいっぱいの試作作業でしたが、
当時はこのレベルで満足していたのかと驚きもあった試作でした。
そして今の価値観で再検証して、リメイクした「新黒拉」は
新作ラーメンとも呼べる一杯になったかと自負しています。

スープの濃度も増し、カエシのうま味の層も厚くなり
マッシュルームのバターソテーや、一味マヨネーズなど
あの時思いつかなかったアイディアが次々と沸いてきました。
これも1年半様々なラーメンを作り続けた経験があったからこそ。

復活の日は、開店からお客さんが多数詰めかけて下さって
閉店時間よりも随分早く予定杯数に達してしまいました。
中には1年近くご無沙汰だった常連さんも多く
いかに開業当時のメニューが愛されていたのかをあらためて感じました。

また皆さんに愛される味を求めて、
拉通では新しい味に挑戦していければと思っています。

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2005/01/29

大人の家庭科調理実習

050129off人の家庭科調理実習
という名前のオフ会を行いました。
千葉拉麺通信のオフ会としては
忘年会以外だと久しぶりの集まりでした。

ホームページの開設当初は
やはり千葉のラーメン好きで集まる場を、と
要望が多くありましたのでオフ会を主催していました。
しかしここ数年はユーザの皆さん同士でのオフも増え
拉通やイベントなどで皆さんとお会いすることも多く
オフを主催する必要性を感じていませんでした。
普通のオフ会はもうすでに存在しているので
やるなら違う趣旨のオフ会をと考えていました。

構想2年?ようやく形になった調理実習オフ。
いわゆる「自作オフ」と違うところは
プロに一からラーメン作りを教わるところ。
今回の先生は、13湯麺の松井さんにお願いしました。
麺の打ち方、スープの取り方、カエシの作り方、具の作り方。
参加者の皆さんに事前にアンケートを取って
そのアンケートを元に実習内容を松井さんと決めていきました。
結果として当初考えていた以上に内容の濃いものとなり
1日で出来るのかなぁとちょっと不安になったりしました。

当日は朝の9時集合。スープ素材の下処理、仕込から始まり
全ての実習が終わったのが夜の7時過ぎ。
麺は加水を変え、切り刃を替えて4種の麺を作り
スープも白濁豚骨から丸鶏清湯まで3種類。
カエシも4種、油も5種作りました。
具もバラ肉ロールチャーシュー、半熟味玉やメンマの味付けまで。
一つのラーメンを作るのに、これだけの労力と手間がかかる。
それを今さらながらに実感出来る実習だったと思います。

また油の違いやカエシの違い、麺の熟成違いなど
いくつも食べ較べをしていく実験も行いました。
いかに味というものが細かい要素一つで変わるのか
それが実感出来た実験でした。

「ラーメン屋さんは大変な仕事」
言葉で聞くのと実際に工程をやってみるのとでは大違い。
参加された方が「ラーメンは作るものではなく食べるもの」
と漏らしたのは正しく同感出来る一言でした。

参加された皆さんからいただいた改善提案を元に
よりよい実習を次回やれたらいいなと思います。
ぜひ2回目の調理実習の時はご参加ください!

【大人の家庭科調理実習レポ】

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2005/01/28

冠山の餡かけ

貫大勝軒系といえば
東池出身の店主田代浩二氏が手がける一連の店を指し
今や茨城、千葉で飛ぶ鳥を落とす勢いで
勢力を伸ばし続けているグループです。

「麺屋こうじ」「大黒屋本舗」「匠神角ふじ」など
県内でも個性的なラーメンを提供し続ける同グループですが
柏の「田代笑店」は中でも一風変わったコンセプトの店。
期間限定で色々な店を登場させるのだそうで
いわば「一人ラーメン博物館」状態というか(^^;
「麺屋こうじ」の後に「麺屋たかはし」が入り
今年の1月からは「頂上らーめん冠山」が入っています。

ラーメンの基本コンセプトは「背脂チャッチャ系」。
「角ふじ」のライト版的な味わいを持つラーメンは
今までのチャッチャ系とは一味違った作品になっていて
中太ストレート麺も角ふじと同じ麺帯を使っていて
切り刃一つでこれほど食感は変わるのかと感じる麺で
これはこれで楽しめる一杯ではあります。

kanzanしかし面白いのはもう一つのラーメン。
その名も「冠山麺」です。
ボリュームたっぷりの野菜あんかけが乗っていて
八宝菜のような中華チックなビジュアルではありますが
その下には動物系のスープが潜んでいて
丼の中でスープが2重構造になっているのです。

中華鍋でガンガン振られて作られた
熱々の餡と麺を絡めて食べるのも楽しいし
下のスープと混ぜて新しい味わいにして食べるのもいい。
食べ始めから食べ終わりまで、退屈せず飽きずに楽しめる。
これはまた新しい佐貫系の味、他にはない個性的な味になっていて
なかなか面白いラーメンになっていると思います。

グループ内で頂上を極めたいと名付けた「頂上らーめん」の店名。
ぜひ頑張って頂点を目指していただきたいと思います。

【頂上らーめん冠山@柏レポ】

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2005/01/25

猪太の特濃

ibutom太のスープが濃いというのは
もはや周知のところかと思いますが
それの更に濃い「中濃」(100円増し)や
「特濃」(200円増し)がお目見えしています。
っていうか、ソースみたいだな、なんか(^^;

柏は私にとっては遠い場所なので
行ったついでについつい連食してしまう街です。
そして遅くまでやっている猪太は
連食スケジュールの後半に置くパターンが多い。
そうするとこのスープのヘビーさが余計体にこたえるのです。
「うちのラーメンは2軒目に食べられる柔なラーメンじゃないよ」
と毎回のように店主の鈴木さんに笑われてます。

豚骨臭が店の外まで漂っていて
もちろん店内もラーメン自体も凄い臭いです。
スープの濃度自体も高いのですが、油分もしっかり入っていて
このスープがこってりの基準ならば、世のこってりは全てあっさり。
九州のラーメンをヒントにしたとは言いますが
唯一無二のオリジナルの味だと思います。
代替の効かない味とでもいえばいいのでしょうか。
これを食べたいと思ったらこの店に来るしかない。

猪太を語る時
人はそのスープの濃さを語りますが
実はその麺もなかなかのハイレベルです。
独学でたどり着いた麺は鹹水不使用で粉の香りが立って来ます。
(豚骨の臭いでその香りも吹き飛んでしまいますが)
他のスープとの相性も試してみたくなる麺ですね。

ダメな人にはまったくダメなラーメンだと思います。
しかしそのクセがはまる人にはとことんはまる。
千葉のラーメン好きならば、一度は勇気を振り絞って(笑)
この店のラーメンを試してみて欲しい。
千葉が全国に誇ることが出来る数少ない希有なラーメン店だと思います。

【猪太@柏レポ】

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2005/01/22

13湯麺の男味

湯麺(ぱくとんみん)というメニューが
昨年冬より五香の13湯麺でお目見えしています。
これは元々千葉ウォーカー恒例の限定ラーメン競演
「冬の陣」のために作られた期間限定メニュー。
昨年末で販売期間は終了したのですが、
好評につきレギュラーメニューになったようです。
お客さんの評判もよかったのでしょうが
店主本人がきっと好きなラーメンなのでしょう(笑)。

pakutonmin白モツと白菜をニンニクで炒め
一味唐辛子で味付けしたものが
醤油スープの上にどっさりと乗ります。
タンメンのような、ワイルドなラーメン。
どことなく天理のスタミナラーメンを思わせるラーメン。
それはいつもの湯麺にはないもう一つの顔です。

ラーメンをよく男、女で例えることがあるのですが
間違いなくこのラーメンは男味。
悪い意味ではなく下品な、粗野な感じを持ちながら
その下に隠れている丸鶏スープと自家製麺が優しくのぞく。
無骨な男がふと見せる優しさ、みたいな
なかなか渋いラーメンだったりします。

私は正直なところ、ホルモン系は好きではないんですね。
それこそ「放るモン」なわけですから、モツ鍋とかもまず食べない。
しかし、そんな私ですら美味しいと感じてしまうのですから
これはきっと美味しいんですよ、きっと(爆)。

【13湯麺@五香レポ】

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2005/01/20

豚骨カレー

骨スープで作ったカレーが
美味しいことは知っています。
ラーメン屋さんのサイドメニューでも豚骨使ったカレーで
人気のメニューがありますもんね。

bacacaそこでこんなカレーが登場。
「博多とんこつベースのうまいカレー」という商品名。
凄い自信です(^^;
近所のスーパーで見つけて思わず買ってしまいました。
悲しい性とでもいうのでしょうか…。

カレーの箱の裏には
「九州の味、とんこつをベースに
 時間をかけて丁寧に作った
 うまいカレーです。」
とあります。
しつこいようですが、凄い自信です(^^;

職人さんが玉ねぎを炒めたり、機械に頼らずに
けっこう手作業で作っている品なのだそうです。
化学調味料に頼った味にしたくないとも。

結論から言うと、いわゆるレトルトとは違った
素朴な美味しさがするカレーでありました。
豚骨!博多!と期待してしまうとちょっと違うかも。
興味を持たれた方は一度チャレンジしてもいいかもです。

【BacacaカレーHP】

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2005/01/19

行徳がんこの底力

ganko_tori徳にある「元祖一条流がんこ十一代目」。
言わずと知れた「がんこ」直系のお店なのですが、
なかなかの実力を持ったお店だと思っています。
そしてもっと注目されてもいいお店だとも思っています。

醤油や塩などのレギュラーメニューはもちろんですが
その実力は限定ラーメンなどでより鮮明になります。
昨年秋の味噌ラーメンもハイレベルな一杯でしたが、
18日より限定で出している「真剣11代とりそ場〜行徳魂」は
名前こそ某公共放送の番組名をもじっているものの
正に真剣に取り組んだ鶏ラーメンで、
非常にシンプルでバランスのよい一杯になっていました。
シンプルに作るラーメンほど粗が目立ちやすいもの。
特別なインパクトはないのですが、文句をつける部分もない。
非の打ち所のない仕上がりはお見事としか言いようがありません。

都内のがんこ系のお店よりも塩分を落としたチューニングは
地元の人達の好みに合わせてのことだそうで
いわゆるラーメン好きからすると「これはがんこではない」と
かつては言われたこともあったようですが
商売として成立させるためには非常に合理的な判断だったかと思います。
だからこそ浮き沈み激しいこの業界で長く続いているのかなとも思います。

店主の三田毅さんは、昭和43年生まれで私と同じ歳。
今年開業して10周年のはずで、偶然にも私が今の塾を始めたのも同じ。
だからというわけではないのですが、やはり気になるお店なのです。
三田さんが頑張っている姿を見ると、負けられないなと思うのです。

【元祖一条流がんこ十一代目@行徳】レポ

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2005/01/18

CW冬のラーメン特集

cw0501日発売の千葉ウォーカー(角川書店)で
「激突!千葉ラーメン3大テーマパーク&4大激戦区」という特集をやってます。
例によって私の企画・監修・取材・執筆の特集です。

CWは創刊以来12月発売号で冬のラーメン特集を組んでいましたが、
今回は初めて1月発売号に特集を掲載することに。
しかしこれは正直辛かったですね(^^;
ただでさえ12月は年末進行になっているのに
そこに特集の取材と原稿書きが重なるわけですから
久々にクリスマスイブをラーメン屋さんで過ごしてしまいました(涙)

特集は企画を立てている時が一番楽しい。
あとは取材しまくって、原稿書きまくって状態なので
地獄というか睡眠不足の日々が続きます。
今回は1特(第1特集)でしたので、ページも17Pあって
それを全部書かなければならないのだから、たまんないッス。

連載も含めてCWでの仕事の流れとしては
まず僕が企画案を立てて担当編集のG(房総王)に投げます。
ただ今回は編集部より「ラーメン横丁などのラーメン施設を紹介したい」という
意向がありましたので、それに沿う形での企画案を作りました。
そして彼と詰めていって、ページ構成から掲載店選びまで終えて
最終の企画案を編集長に提出し、GOサインを貰って取材が始まります。

取材は特集の場合はたいてい2〜3班で
連載の場合は私、担当編集G、カメラマンYの3名
(時にライター見習Nが加わり4名)のチームで動きます。
今回は3チームを編成してローラー取材を敢行し
私以外のチームの取材内容はメールで僕のところに送られ
それを元にして(追加取材の必要があれば取材して)
私が全ての原稿を上げていきます。

カタログチックな作りがあまり好きではないので
特集を考える時、常に縦の軸と横の軸を意識します。
今回でいえば縦の軸は「ラーメン施設」「激戦区」というカテゴリ。
横の軸は「探偵団」「スクープ」という括りです。
特に今回は「スクープ」部分にはかなりこだわりました。
「ラーメン横丁」「ラーメン劇場」「情熱らーめん隊」に
特製サイドメニューや特製ラーメンをお願いするという部分です。
普段「冬の陣」などで特製をお願いしているので
簡単だろうと思われるかもしれませんが
今回は先に店が決まっている、そこが一番難しいところなんです。
全店の足並みが揃わないと成立しない企画なのですから。

「情熱〜」は4軒あっても1社ですから、お願いするのは簡単です。
問題は「横丁」「劇場」にお願いする丼メニュー。
「劇場」はとりあえず「竹麓輔商店」の工藤に根回しして貰って(^^;
あとはワンズモールの担当の方にもお願いしていただきました。
「横丁」は3軒のお店に直接交渉し、趣旨を理解し賛同していただけました。
正直これまでサイドメニューを発表していない
「青葉」は厳しいかなと思っていましたが
店主の芳賀氏自らレシピを作って下さったのには感謝でした。

今回限定ラーメンはまったくやるつもりがなくて
激戦区部分のスクープは「サイドメニュー」や「サービス」などで統一するつもりでした。
しかし複数のラーメン店さんから「限定ラーメンでいきたい」と申し出があり
それならばとお願いすることになりました。
ですから元々サイドメニューなどのネタを入れようと思っていた枠ですので
写真もコメントも非常に小さいスペースしかなく
そこで限定ラーメンを紹介するのが申し訳なかったです。

林家木久蔵師匠にご登場いただこうと思ったのは
今に始まったことではないんです。
連載始まって間もないあたりから、私とGの間で
暖めていたというか、いつかお願いしようと思っていました。
今回私たちの願いを快諾して下さって、ご登場いただけました。

超ベテランの師匠ということもあって
気難しかったらどうしよう、などと思っていたのですが
ふざけたポーズなどもニコニコしながらこなして下さって
刀や鉄砲などの小道具まで持参して下さいました。
対談に書ききれないほど、色々お話もさせていただいて
サイン入りの本までいただきました。師匠に感謝感謝です。
二人でならんで座布団に座った写真は家宝です(笑)

そんなわけでCWラーメン特集、ぜひお手に取ってご覧ください。

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2005/01/17

第1話「運命の出逢い」

showersの日、男は渋谷のSHOWER'Sで女を待っていた。
たいていは待たせることが多い男ではあったが、
いつになく早く待ち合わせ場所についたのは
久しぶりの渋谷の街を一人で楽しみたかったからなのかもしれない。
窓の下にはスクランブルを急ぎ足で歩く人の波。
それとは無関係にゆったりと時が流れる店内。

「お待たせ!今日は早いね!」
女は数日前に男と一緒にGAPで買った
赤い毛糸の帽子をかぶってやって来た。
「渋谷なんてあんまり来ないから、出口が分からなかったよ」
確かに渋谷駅から一発で目的の出口に出られる人は
なかなかいないのかもしれない。
幼稚園の頃から東急百貨店のお好み食堂を行きつけにし、
三千里薬品の甘栗を好物にしていた男にとっては
渋谷は庭のようなものだった。
しかし時は流れ、人も変わってしまい
いつしかハチ公の向きまでが変わってしまった。

男と女は店を出た。
夜の渋谷の街を歩き、道玄坂を登る。
男にとっては裏道までも知り尽くした街。
円山町まであと少しだ。

「ねぇ!ここ入ろうよ!」女は急に立ち止まった。
そこは久しく渋谷を訪れていない男にとっては
緑屋があったはずの場所であったが
今はザ・プライムと名前を変えていた。
「このあいだ、テレビでラーメン特集やっててさ、
このビルの中にあるラーメン店が出てたんだよ!食べたいなぁ」

ラ、ラーメン?男は耳を疑った。
男は散々この女に色々な食事をさせてきたはずだった。
時には「ラ・ロシェル」で鉄人の味に酔いしれ
あるいは「ロア・ラ・ブッシュ」でワイングラスを傾けた。
その女が今「ラーメン食べたい」と言ったのか?

そして女に手を引かれ、
男はザ・プライムの中へと
心ならずとも足を踏み入れたのであった。

(第2話に続く)

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2005/01/11

【なると】

ラーメンの具の一つ。「なると巻き」のこと。
白身魚などを原料とする練り製品。
静岡県特産の蒸し蒲鉾の一種で、
焼津市が圧倒的な生産高を誇る。

かつてはラーメンの具といえば「なると」が定番だったが
ラーメンブームの頃には「幻の具」と呼ばれるようになっていた。

その使用用途は味覚上というよりも視覚的要素が大きく
そのことになると自体がどこか後ろめたささえも感じている。

例えば現在でもなるとを使用しているラーメン店に
その具としての採用理由を尋ねれば、
とりあえず苦笑いを浮かべ「いや、見栄えがね…」などと答え
「彩りっていうかさぁ…」などと味について言及することを避け
誰もなぜか語尾が曖昧になる。

その他の理由としては
「師匠の店も乗せているから…」
「ラーメンといえばなるとでしょ?」
「ただなんとなく」
「なんでだっていいだろっ!」などとしまいには怒られる。
ラーメンになるとを乗せる理由を聞くと
人は決まって平常心ではいられなくなるのだ。

このことからも分かるように、
具は本来味を構成するために存在するのだが
なるとに関しては、味というものに期待されての要請ではない。
決して「うまいから」「味のアクセントとして」などという
味覚上の理由で乗せている店は皆無に等しいことが、なるとの不幸だ。

しかし、いくら幻の具になろうとも
ラーメンのシンボルとしての存在意義は明白である。

雑誌やラーメン本を手がけるデザイナーは
ページ上に嬉々として「なると」を楽しそうに並べ、
ラーメンの絵を子供に描かせれば
ニコニコしながら「なると」を描く。
試しに手元の紙になるとを描いてみて欲しい。
きっと楽しい、ワクワクした、子供に戻った気分になるはずだ。

「必勝軒」(津田沼)では、子供へのサービスとして
なるとをたっぷりと子供用の丼に並べ、人気を呼んでいる。
そう、子供はなるとが好きなのだ。

これほどまでに人々の意識下では愛されていながら
味を期待されていない悲しい食材なると。
ラーメンに乗せてスープと一緒に食べるくらいなら
ワサビ醤油でそのまま食べた方が遥かにうまいなると。
この不幸を救ってやることは出来ないか。

しかし、驚くなかれ「拉通」(稲毛海岸)では
常連の中には「なると増し」をオーダーする人もいるほど
超人気の具がなるとなのである。
その秘密は油。
油を使うことでなるとの味が劇的に広がる。
拉通ではなるとを一度油で素揚げすることで
魚介の風味を引き出すことに成功した。
拉通ではなるともどこか誇らしげに微笑んでいる。

どっちが表か裏か、という問題については
平仮名の「の」の字に模様がなってる方が表。
当然「の」の字に見える方が上、ということでいいだろう。
といいながら、時々自分の連載のラーメン写真で
「の」の字が裏になってたりすると軽く凹む。

私がかなり好きな番組「中井正広のブラックバラエティ」では
石原良純氏が「なると大使」として啓蒙活動に勤しまれている。

ちなみに探偵団のアイドル「なるとちゃん」は
現在音信不通である。

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2005/01/10

生粋の秋刀魚味

kissui袋の人気店「生粋」初の支店が
浦安駅南口に出来ました。
その名も「四畳半生粋」。
狭い店舗であるということを逆手にとった
なかなか面白いネーミングだと思います。

生粋といえば焼き秋刀魚を醤油ダレに加えた
独特の風味が話題になった店ですが
しつこすぎず、あっさりしすぎずというバランスが
非常に優れているからこそ人気を呼んでいるのだと感じます。
とはいえ、焼いた秋刀魚が苦手な人にはかなりしんどい味でしょうし
魚嫌いの方にはお薦め出来ないラーメンではあります。

奇を衒った味や見かけのラーメンを
私は心の中で「色物」と位置づけているのですが
生粋のラーメンは一瞬色物のようでいてそうではない。
洋モノ、和モノで区別するなら明らかに「和」。
珍しい素材を使ってはいるものの、正統派のラーメンなのですね。

以前私がプロデュースしている「拉通」で
焼き秋刀魚の限定ラーメンを出して話題になりましたが
生粋を静とするなら、拉通の秋刀魚ラーメンは動。
意図的に「色物」を狙ったラーメンではありました。
もし拉通の秋刀魚ラーメンをレギュラーにするなら
その時のバランスやビジュアルでは無理な話で、
おそらく生粋のラーメンが答えになるのでしょう。

生粋のラーメンが千葉で食せる喜び。
そもそも千倉の秋刀魚を使っていて池袋で食べる道理が分からない(笑)。
千葉によくぞ来てくれた、と思うお店です。

【四畳半生粋@浦安】レポ

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2005/01/09

千葉のラーメン施設

gekijo横浜ラーメン博物館から10年。
気がつけば全国にラーメン複合施設が多数出来ています。
千葉にも一昨年秋の「千葉ワンズモールラーメン劇場」
昨年冬の「船橋ラーメン横丁」と
2つのラーメン施設があり、今後も建設が予定されているとか。

競合する業種が集合しても商売として成立する。
それを明確に証明したのが新横浜ラーメン博物館だったと思います。
これまでの固定観念でいえば、複数テナントが入るのなら
味や業態の違うものを混ぜていくのが当たり前。
ラーメン店ばかり何軒も並べて流行るとは誰も思わなかったでしょう。
何事も最初に手を出すのが一番勇気がいること。
ラーメン博物館の凄かったところはそこだと思います。

千葉のラーメン施設2つに目をやると
まず最初にオープンした「ラーメン劇場」は
大阪泉ヶ丘に続く2カ所目となる「劇場」で
池袋の「名作座」やお台場の「国技館」、埼玉の「アカデミー」同様に
ビジュアル・ジャパンが手がけた施設です。
オープン当初の6軒中5軒が入れ替わり
現在「玄」「ティーヌン」など6軒が入っています。

船橋の駅ビル内に出来た「船橋ラーメン横丁」は
「青葉」「ちばき屋」「六角家」といった
有名処が3軒並んでいます。
数年前には都内の人気店が千葉に出来るという光景は
想像も出来なかったことでした。

食べ手とすれば数多くの美味しいラーメン店が
本店に行かずとも食べられるようになるわけで、
それはそれでいいことだとは思いますが
これだけ多くのラーメン施設が全国に出来て
数年後にどのくらいの施設が残っているのか、とも思ってしまいます。

ラーメン博物館を立ち上げた方たちは、パイオニア意識もあったでしょうが
ラーメンを愛していた方たちだと思います。
ラーメンに対しての思い、明確なコンセプト、意志がなければ
どんな施設も長続きはしないのではないでしょうか。
刹那的な売り抜き意識だけではきっと続かない。
それこそ「ラーメンバブル」になってしまいます。

千葉のラーメン施設には、頑張って欲しいと思うのです。
ラーメン魂の宿った施設であって欲しいと思います。

【ラーメン劇場レポ】
【ラーメン横丁レポ】

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2005/01/08

石の上にも5年

葉拉麺通信を開設して今年2月で満5年。
自分で言うのもなんですが、よく続いたなと感心しています。
ホームページを立ち上げて更新する作業なんて
やったことがある方ならお分かりかと思いますが
まぁそれは面倒な作業です(^^;

ホームページを立ち上げた当初、
ラーメンサイトの諸先輩方にメールを差し上げて
色々とアドバイスを乞うたことがありました。
その時に頂いた「継続は力なり」という言葉。
5年経った今、ようやく実感出来る言葉です。

千葉のラーメン情報を拾おうにも場所がない。
情報を発信しようにも個人では限界がある。
とにかく人が集まる場所を作ろうと思いました。
そうすれば情報は自ずと集まってくるだろうと。
人が集まる場所を作るためにはどうしたらいいか。

ラーメンサイトに限らずですが
リピーターを生むためには常に変化していなければならない。
毎日見たいと感じてもらえるサイトにしなければ
人は集まらないだろうと思いました。
そう思って、日々更新をモットーにサイト運営を始めました。

とは言っても毎日更新するのはなかなか大変。
しかしそれが出来たのは、やはり多くの方の参加があったから。
感想などを掲示板やメールで下さったり、
あるいは情報を投稿して下さって
千葉拉麺通信を盛り上げて下さったからこそ。
自分一人では到底5年も続けることは無理でした。
掲示板には活気が溢れ、レポに対してのリアクションがあり。
こんなホームページはなかなかないと思います。

無償でホームページをやっている人間にとって
一番の喜びは、参加して下さる方のリアクションなのですね。
無論このサイトを作ったのは私なのですが、
皆さんがいなければ、ここまで続かなかった。
場所を私が作って、それを皆さんが育ててくれた。
そんな風に思っています。

私は何か一つのことを判断する時に
3年というスパンで考えることが多いです。
千葉拉麺通信を3年やった時に感じたことは
「もうここは僕個人のHPではないな」ということ。
もちろん私が個人で運営し、責任を持つことには変わりないのですが
私一人で作ったページとはもう言えないのではないかと。
参加して下さる皆さんのページでもあるのではないかと。
そんな風に思うようになりました。

最近は多忙という言葉を免罪符に、日々更新が出来ないことも多々ありますが
常に新しい、変化しているサイトで有り続けたい。
その気持ちは変わらずに持っていたいと思っています。
至らない管理人ではありますが、温かい目で見守ってやって下さいm(_ _)m

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2005/01/03

千葉拉麺通信的weblog考

は昨年weblog(以下blog)というツールに初めて出会った時に
その大いなる可能性に小躍りしました。
通常のサイト構築よりも遙かに簡易で
高性能なコンテンツ構築能力もさることながら、
データベース的にも活用出来る、高いコンテンツ配信能力。
情報発信ツールとしてのアドバンテージは半端ではないと。
しかしこれは取り組むのが結構大変だぞ、と考えてしまいた。
どうやってこのツールを活かそうかと。

それから1年、世はblogブームと言っても過言ではないでしょう。
フリースペースも含めて、たくさんの人がblogを公開しています。
そしてその大半は日記として使われています。
日本においては、blog=日記と捉えているユーザが多いと言ってもいいでしょう。
その流れでこれまでの日記をblogに置き換えてはどうか、
とのご意見も多くのユーザの方から寄せられました。
しかし僕はこれまでの日記はこれまでの手法で十分だと考えているんです。

確かに日記はその人が日々思ったことを書き綴るのですから
広義的にはblogに類似しているとは思います。
しかしその未知のパフォーマンスを考えると
blogには日記として使うには余る程の可能性があると思うんですね。
極論を言えば、上手に使えば現状の千葉拉麺通信すら不要になる。
そう考えると最低でもblogはそれを綴る人の持っている情報や知恵が発信され
読んだ人にとってもメリットがあるコンテンツであるべきだと思います。

本来、日記というものは個人に重きを置いた
非常にクローズで、かつ内向性の高いものであるはずで
それを「公開」するということは基本的には間違い、恥ずべき事と思っています。
今日こんなことがあった、今日こんなことを思った。
それにある程度のフィルターがかかっていればまだいいのですが
赤裸々に心の内を語っている日記を公開することがあるならば
それは自慰行為を公開していることに等しいのではないかと。

とは言うものの私自身がすでに
千葉拉麺通信上で自分の「日常」を公開しているわけですが、
これはサイトを訪れる「読者」を意図して編まれたものであって
それすなわち私の「日常」でもなければ、
全てが「ありのままの真実」とは限らないわけです。
時には日記を前提とした行動を取る場合すらあります。
「私」というキャラクターを動かしているとでも言えばいいのでしょうか。
公開する以上、それは一種のエンターテインメントでなければ
一般に公開する意味がないと考えているので、そういうことになるのです。

ホームページだろうとblogだろうと
Web上で公開するモノについては全てだと思いますが
「自分」のためではなく、「相手」のために発信された情報であるべき。
つまり大げさにいえば読者が読んだ時に
何かしらの有益性がなければならないということです。
そのような試みをここで行えればと思っています。

と、書いてしまえば単なる日記には出来ないわけで(爆)
自戒の意味もこめて最初にに記しておきます(^^;

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2005/01/02

カテゴリの主な意図

ログの賢いところは
カテゴリを振ってデータベース的に使えるところ。
しかしこのカテゴリの設定がなかなか厄介だったりします。
どのカテゴリを拾えばどんな内容の情報が拾えるのか。
自分自身の整理も兼ねて(^^; ここに列挙しておきます。
ちなみに直感的に検索しやすいように
一部の記事にはカテゴリが重複して振ってあったりもします。

千葉のラーメン
その名の通り千葉のラーメンに関する情報です。
基本的には実食したお店についての所感を述べていますが
千葉のラーメン屋さんに関わるネタも含まれます。
(かっこ)内のエリアは千葉拉麺通信のエリア区分に準拠しています。
詳しいエリア区分はこちらをご参照下さい。

千葉ウォーカー
私が連載を持つ雑誌「千葉ウォーカー」(角川書店)関係のネタです。

千葉拉麺通信
このブログの本体でもあるサイト千葉拉麺通信関連の情報です。

山路の独り言
その名の通り、独り言です(^^;
HPの「拉麺徒然草」との棲み分けが自分でも出来ていませんが…。

山路的拉麺論
私なりの独断と偏見で論じる「ラーメンとはこうあるべきだ」って話。

或る男の物語
その名の通り、或る男の物語です。
フィクションのようなノンフィクション。
ノンフィクションのようなフィクション。
(どっちやねん)

拉通的悪魔の辞典
千葉拉麺通信的アプローチによるラーメン用語辞典です。

拉通(ra2)
千葉拉麺通信プロデュース「拉通」(稲毛海岸)のネタです。
プロデュース秘話、ではないですけれど
ラーメン開発の舞台裏的なお話が出来ればと考えています。

管理者より
いわゆる「管理者モード」での投稿記事です。
このブログ及びHP全般の告知など。

話題
基本的にラーメンに関わる話題を取り上げる予定です。
県内外、国内外問わず。

どんどんカテゴリが増えていきそうな気がしますが
その都度この記事も更新していきます(^^;

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2005/01/01

はじめに

葉拉麺通信では、サイト500万アクセス記念企画と
サイト開設5周年記念企画として
「千葉拉麺ブログ」をスタートさせます。
ここでは「weblog」という新しいツールを使って
ラーメン情報発信の新しいカタチを模索してみようと思います。

「千葉拉麺通信」は開設して今年で5年。
今や日記ツールとして定着したweblogをうまく使うことは出来ないだろうか。
昨年来そんなことを考えては消え、作っては消し。
昨年より実験的にブログ構築をしておりましたが
年が変わったのを機に公開することとしました。
当面のところはとりあえず試運転期間にしておいて
5周年を迎える2月17日に正式公開をしようかと思っています。

ここでは、千葉のラーメンについて思うこと、行ったラーメン店のこと、
雑誌やイベントなどの裏話、色々考えていることなど
HPのレポや日記とは違ったアプローチで展開出来ればと思っています。
正式公開後の目標は1日1ネタ、日々是更新で頑張ります。

千葉拉麺通信は千葉のラーメン情報を発信する一つのスタイルとして
ある程度定着してきたように自負しています。
このweblogは千葉拉麺通信とは違った手法を用いて
アクティブな千葉拉麺の情報発信ツールにしていきたいと考えています。

ぜひ皆さんの感想やコメントを寄せてください。
そしてもし興味のある、あるいは有意義と思われるネタがありましたら
ご自分のweblogなどからぜひトラックバックしてみて下さい。

weblogの持つ可能性を探る、正に手探りのコーナーです。
皆さんのご参加を心よりお願いいたしますm(_ _)m

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